体験記|非エンジニアでも合格!情報処理安全確保支援士(SC)2025年春試験 合格までの道のり

資格勉強

2025年春、情報処理安全確保支援士(以下「支援士」)の試験に合格しました。

私は現在、ITとはまったく関係のない職種で働いています。理系出身ではありますが、エンジニア経験はゼロ。
まさに「非エンジニア・未経験者」からのスタートでした。

この記事では、基本情報・応用情報をすっ飛ばして支援士に挑戦・合格した体験談をお届けします。これから受験を検討している方の参考になれば幸いです。

きっかけはセキュリティへの興味

もともと情報セキュリティに興味があり、IPUSIRON氏の「ハッキング・ラボのつくりかた」を必死に読みながら独学していました。(最初はLinuxすら初めて)

また、職場の都合で2024年にITパスポートを取得。その後「次に何を受けようか」と模索していたときに出会ったのが、セキュリティに特化した唯一の国家高度資格=情報処理安全確保支援士でした。

調べるうちに、

  • セキュリティの体系的な知識が身につく
  • 将来的なキャリアにも役立つ可能性がある

と感じ、基本情報も応用情報も持っていませんでしたが、「どうせなら一気に支援士へ!」と決意しました。

2024年秋試験:初受験は不合格。でも希望は残った

初受験は2024年秋。試験まで3か月を切っていた状態からのスタートでした。

使用教材

  • 『情報処理教科書 高度試験午前Ⅰ・Ⅱ』(翔泳社)
    Amazonで見る
  • 『情報処理安全確保支援士「専門知識+午後問題」の重点対策』(ITEC)
    Amazonで見る

ITパスポートしか取得していなかった私は、午前Ⅰの基礎知識から始める必要がありました
(SC試験は午前Ⅰ、午前Ⅱ、午後の3つからなり、それぞれ60%以上獲得で合格となります)

個人的に午前Ⅰが一番自信がなかったので翔泳社の本を何周かした後、ネットの「情報処理安全確保支援士過去問道場」さんの問題を年度ごとにときました。

午前Ⅱ対策としてはITECの本に付属してくる午前Ⅱ対策のPDFの問題集をやりこみました。
このPDFは支援士の午前Ⅱ全問題が収録されてあるので、正直、午前Ⅱはこれさえやっておけばクリアできると思います。

午後対策として、ITECの問題集を進めました。この本には、収録していないが解いた方がよい問題(計174問)が掲載されており、全て印刷して解き進めました。

午後Ⅱの「セキュアプログラミング」には手が回らず、思い切って捨て問扱いにしました。

結果:午前Ⅰ・Ⅱは通過、午後で撃沈

本番では、午前Ⅰ・Ⅱは何とか突破できたものの、午後Ⅱで完全に撃沈。
しかも出題傾向が変わり、捨てたセキュアプログラミング系の出題が多かったのも痛手でした。

とはいえ、午前Ⅰで60%以上を取れたことで「午前Ⅰ免除」を獲得
正月直前での不合格発表に落ち込みましたが、すぐに2025年春試験のリベンジを決意しました。

●2024秋試験の結果

  • 午前Ⅰ:78点
  • 午前Ⅱ:80点
  • 午後 :36点
2024年秋試験結果

2025年春:再チャレンジ、午後重点の戦略で挑む

再チャレンジすることになりましたが、試験まで約3月ほどということで、意外と時間が少ないように感じました。

午前Ⅰが免除されたこともあり、今回は午後対策に全力を注ぐ作戦に変更しました。

使用教材(2回目)

  • 『情報処理安全確保支援士「専門知識+午後問題」の重点対策』(ITEC・2024年版を継続使用)
    Amazonで見る
  • 『うかる! 情報処理安全確保支援士 午後問題集』(日本経済新聞出版社)
    Amazonで見る

学習法(午後問題)

  • ITECの174問を3周
    • 1周目:内容理解中心、解説を読みながら理解
    • 2周目:設問文を見て答えをイメージ → すぐ答えを見る
    • 3周目:時間を測ってWordで記述解答の練習
  • セキュアプログラミングは今回も捨てました
  • 通勤電車では日本経済新聞出版社の本で一問一答的に読込み

試験当日|見慣れない用語に狼狽も答案を埋める

以前はそこまで出現比率の高くなかったセキュアプログラミングの割合が前回の2024秋試験時は高くなりました。
正直今回もセキュアプログラミングだらけだったらどうしようということで不安な時期もありました。

本番では、第1問(サプライチェーンセキュリティ)と第4問(IT資産管理と脆弱性管理)を選択しました。

問題文に見たことない単語が並んでおり、まずいかもと思いましたが、今までの知識を総動員して推測しながら回答をすすめ、出せるだけの力は出し切りました。

TACから出ていた速報解答による自己採点では、60点ちょうどで、後は運に祈るのみとなりました。

結果:午後75点、合格!

結果は午後75点で、合格。
出題傾向の変化に不安を抱えながらも、問題のやりこみが実を結びました。

採点についてですが、ネットでは甘めという声がありますが、私自身の感覚としても自己採点が60点ということで予想より加点してもらえたなという印象です。

ですが、前回不合格の時の自己採点はほぼ実点数と同じだったので、問題の難易度による得点調整などの影響があるのかもしれません。

●2025春試験の結果

  • 午前Ⅰ:免除
  • 午前Ⅱ:76点
  • 午後 :75点
2025年春試験結果

あきらめずに頑張ってよかったです。
統計情報を見ると、午後試験では意外にもやや上位での合格だったようで、それも励みになりました。

出典:情報処理安全確保支援士試験 得点分布(令和7年度春期試験) (赤枠は筆者加筆)

最後に

勉強を進めていくうちに少しずつ理解が深まり、体系的な知識が身についたように思います。
特に業界未経験の自分にとっては、午後試験に出てくる問題そのものがケーススタディとして勉強になりました。

捨て問にしてしまったセキュアプログラミングはこれからじっくり勉強したいと思います。

もし今、挑戦しようか迷っている方がいたら、ぜひ一歩踏み出してみてください。
基本情報や応用情報からのステップアップも良いですが、一気に支援士から挑戦するのも全然アリだと思います。


この記事が、あなたの挑戦の後押しになれば嬉しいです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました